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【エッセイ#02】 「Chasers 追跡者たち」

 みなさんこんにちは、今年もまた2週間のツアーを行います。細かい日程は別紙をご覧下さい。参加費は$2500、予約時に$400ドルお支払い下さい。これはキャンセルしても戻ってこないので気を付けて。

 当日は現地集合なので飛行機の手配は各自でするように。そのかわりオクラホマシティーの空港まで迎えのバンを出します。手荷物は一人ひとつまで。スペースが限られているのでご協力をお願いします。それから、セーターかウィンドブレイカーを持ってくることをお勧めします。あと、こちらで撮影したビデオテープをおみやげにお渡ししますが、自分で撮りたい人はビデオカメラを持ってきてかまいません。退屈しのぎにiPodもあるといいかもしれない。

 今年も私たちの守備範囲は広大です。北はカナダ国境から南はメキシコ国境まで、西はロッキー山脈から東はインディアナまで、ターゲットを追って連日大平原を走りまわります。くれぐれも動きやすい服装で、荷物はシンプルに。

 それでは、予約のお申し込みをお待ちしています。



 毎年、春先や秋など季節の変わり目になると、北からの乾いた冷たい空気と南のメキシコ湾からの湿った暖かい空気がぶつかり合い、アメリカ南部から中西部にかけて暴力的ともいえる嵐、サンダーストームをもたらす。死亡者を出すほどの災害を引き起こす暴風雨も多発し、アメリカ大陸を南北に走る「竜巻街道」(Tornado Alley)を中心に、毎年700 個を越える竜巻が発生、多くの犠牲者を出している。

 そんな中、暴風雨や竜巻を追いかけて平原を走りまわる気象学のプロ集団がいる。彼らはオクラホマにあるNational Severe Storms Laboratory (NSSL) から気象データを集め、大型のバンに自前のレーダーや気象衛星からのデータを受け取る通信装置を積み込んで、嵐と稲妻と竜巻を追いかけながら大平原を走り続ける。多くは気象メカニズムを解明するための研究調査が目的だが、じつは、ただ単に竜巻が大好きというのが彼らのホンネのようだ。

 Storm Chaserと呼ばれる彼らの多くは、子供のころから暴風雨や竜巻が大好きで、将来は気象学者になって竜巻を追いかけたいと夢見ながら大人になった。穏やかな気候の南カリフォルニアに生まれ育ったマット・クロウザー(Matt Crowther)は、日常生活で凄まじい嵐や竜巻に出会うことはなかった。だから毎年夏休みにアイオアのおばあちゃんのところへ遊びに行くと、家の屋根の上に座り、嵐がやってくるのを待つのが楽しみだったと言う。 一方、ベッツィ・アブラムス(Betsy Abrams)はハリケーンの熱狂的な大ファンで、マットが Hurricane Chaseにつきあってくれるなら、喜んで一緒に行くと言っている。

 Storm Chaseは、当然だがとても危険な行為だ。特にTornado Chaseは多くの経験と知識を必要とする。アタマが割れそうに痛くなるくらいの低気圧、世界が輝いて見えるほどに澄み切った透明な空気、遠くの山を照らす日の光。はじめはそよ風が顔をなでて通り過ぎていくだけだ。が、気づくと、いつしかどんよりとした重い雲が手の届きそうな所まで低くたれ込み、大きな雨粒がクルマのボンネットをたたき始める。「それ」は突然現れる。時には大雨のスクリーンや稲妻に隠れて、目前に迫るまで気付かないこともある。そして自動車ほどのスピードで不規則に動き回り、地上にあるあらゆるものを空に巻き上げていく。木をなぎ倒し、屋根をはぎとり、大型トレーラーを数マイル先まで吹き飛ばす。

  マットは言いう。

 「Storm Chaseは気象予報の良い訓練になる。だって、いつどこに現れるのか正しく予測できなかったら、せっかくの竜巻を見逃しちゃうからね」。

 「正しく予測できなかったら、竜巻から逃げ遅れてしまうよ・・・」という言葉を期待してしまうが、どうやらそういうことは心配していないみたいだ。それより、巨大な気象現象を見逃すまいと、いつも鼻を鳴らして空気の匂いをかぎ分けている。彼らはただひたすらにStorm Chaseが大好きなのだ。


 気象予報士や研究者が、観光客を相手にStorm Chasing Tourを開いてる。大型のバンに5~6人のツアー客を乗せて、アメリカの大平原を暴風雨や竜巻を追いかけて移動する。多くのツアーがオクラホマシティーから出発、その移動範囲は広くコロラドの東からカンサス、ミズーリと移動、時には 1日に500マイル以上も走る。夜には気象学の講義や、地元の観光スポットを尋ねるオプションも付く。

 ツアーは毎年5月から6月がピーク。来年の予約受付はすでに始まっています。座席に限りがあるので、お申し込みはお早めに。




 「F」

 春先、アメリカの南部から中西部にかけて暴風雨と竜巻の季節です。テレビのローカル局では暴風域が移動していく様子を実況中継、あなたの住んでいるエリアが暴風域に入る時刻を分刻みで伝えてくれます。それと同時に出されるのが竜巻の発生状況。もしもテレビ画面の端に "Tornado watch" と出ていたら、そのエリアで竜巻が発生する可能性があることを意味しています。もしくは "Tornado warning" と出ていたら、それはすでに竜巻が発生していることを意味します。竜巻の多発地帯に建つ家ならば、非難用のシェルターが地下に埋め込まれているので非難します。野外にシェルターの入り口がある場合には、 "Tornado watch" が出た時点で非難して下さい。状況は秒単位で変化します。特に夜間は竜巻が目前まで来ないと見えません。シェルターがない場合には家から出ないようにしてください。ドアや窓の近くに寄らず、家の中心にいて下さい。最も安全な場所はバスタブの中です。

 竜巻は、その規模と破壊力をF0からF5までの6段階で表します。F1で日本の大型台風の最大瞬間風速並み、F3では鉄筋の建物が倒壊、F5ではあらゆる建物は跡形もなくなり、クルマや電車が空を飛びます。 このFという単位、じつはFujita Scaleといって、シカゴ大学の故藤田哲也博士によって考案されました。アメリカの竜巻研究の第一人者は、日本人だったのです。




 ★ Websites

 The Silver Lining Tours  Tempest Tours

 Storm Chasing Tourのサイトを2つご紹介。どちらも来年春のツアー予約を受け付けています。「Tempest Tours」には日本語での案内ページもあります。

 ツアーに参加しない方も、フォトギャラリーが楽しめます。アメリカの竜巻がどういうものか、是非一度のぞいてみて下さい

 たつまき博士の研究室  

 「藤田記念館建設準備委員会」による故藤田博士についてのサイト。竜巻のメカニズムや、藤田博士の経歴、藤田記念館の紹介があります。F0からF5まで、それぞれの被害状況がわかる写真もあります。日本の台風など、これに比べれば「そよ風」です。

. ★ DVD

 ツイスター Twister

 自作の観測器「ドロシーII」をピックアップトラックに積んで竜巻(ツイスター)を追いかける研究者集団。CGで再現したツイスターは迫力満点。とくに、夜の闇の中から現れる竜巻の不気味さには恐怖を感じます。オクラホマの大平原を爆走する車列も見ていて爽快。SFパニック映画というよりは、豪快なコメディ映画ではないかとボクは密かに思っている。だって、クレイジーだよ、あの人達・・・。

 制作:スティーブン・スピルバーグ
 監督:ヤン・デ・ボン
 主演:ヘレン・ハント




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2009/10/03(土) | 【エッセイ】 | トラックバック(0) | コメント(0)

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